サーバレスアーキテクチャのデメリット・注意点
サーバレスはインフラ管理の負担を大きく減らしてくれる強力な技術ですが、万能というわけではありません。メリットを最大限に活かすためにも、導入前に知っておくべきデメリットや注意点を理解しておくことが重要です。
1. 特定のクラウドサービスへの依存(ベンダーロックイン)
サーバレスアーキテクチャは、AWSの「Lambda」やGoogle Cloudの「Cloud Functions」といった、特定のクラウド事業者が提供するサービスに深く依存する傾向があります。
何が問題か?
一度、ある会社のサービスを使ってシステムを構築すると、その会社の提供する機能や設定方法に最適化されてしまいます。そのため、後から「別の会社のサービスの方が料金が安いから乗り換えたい」と思っても、システムの設計から作り直す必要があり、簡単には移行できなくなってしまいます。これを「ベンダーロックイン」と呼びます。
対策
最初から特定のサービスに依存しすぎない設計を心がけることも可能ですが、ある程度のロックインは避けられないものとして、長期的な視点で利用するクラウドサービスを選定することが大切です。
2. 実行時間やリソースの制約
サーバレスの中核となるサービスには、多くの場合、1回の処理における実行時間や利用できるメモリに上限が設けられているなど、利用する上で知っておくべき制約があります。サービスの特性を理解するための学習コストはかかりますが、これらのルールや制約をしっかり把握した上で活用することをお勧めします。
サーバレス開発支援事例の成果
AWSサーバレス開発支援:4つの成果
新規SaaS開発で多くの企業が直面する「コスト・スピード・人材」の課題。AWSサーバレス開発支援の導入により、事業成長を加速させる4つの大きな成果を手にすることができます。
1. 開発コストの大幅な削減
サーバ維持費が課題でしたが、アクセス量に応じた従量課金のサーバレスへ移行。インフラコストを40%削減すると同時に、管理工数をほぼゼロにしました。エンジニアが開発に100%集中できる環境を実現し、システムの安定運用にも貢献。これまで日常的に発生していた軽微なものから大規模なものまで、トラブルも飛躍的に削減できました。そしてその効果は、開発組織全体の効率化のみならず、組織の文化までも変革することが可能です。
2. 開発スピードの劇的な向上
開発プロセスを自動化することにこだわることで、企画からリリースまでの期間を従来の1/2に短縮。市場の変化や顧客の要望に即応できる、圧倒的な開発スピードを手に入れました。
3. 若手エンジニアの即戦力化
モダンでシンプルな開発環境は、若手エンジニアの育成にも大きく貢献。入社2年目のエンジニアが3ヶ月で主力として活躍するなど、チーム全体の生産性が向上し、自走できる開発組織へと進化しました。
4. カスタマーサクセスの実現
開発の高速化により「顧客の声を翌週にはサービスに反映する」という驚異的なサイクルが実現。顧客エンゲージメントが劇的に向上し、サービスの初期解約率を半減させるという最高のカスタマーサクセスにつながりました。
単なる技術的な成功にとどまらず、ビジネス全体の成長を加速させる可能性があるものだと我々は実感しています。もし、現在のシステム開発手法に疑問がある企業様は、サーバレスアーキテクチャの導入で、デジタル変革を支援し、競争力を高めるための強力な武器とする事を検討してみてはどうでしょうか。